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寿宝寺

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  • 寿宝寺は、704年に創建されたと考えられています。古くは「山本の大寺」と称され、木津川のそばに位置していました。当時は、七堂観音の備わった大きなお寺でした。しかし度重なる木津川の氾濫により、1732年に現在の静かな小高い地に移転しました。現在は、以前より小さな寺院になっています。東側は、春には桜、秋には紅葉と訪問客を楽しませてくれる公園があります。昔は、鶴の飛来があったといわれ、また、仲秋の名月の名所でもあったとされています。寿宝寺の本尊として、重要文化財である「千手観音」が祀られています。

    歴史

    寿宝寺のある地域は、大和(現在の奈良県)から山陰道(現在の本州南西部山陰地方にあたる昔の地域)へ抜ける、旅人が通る道沿いにありました。寿宝寺では、その道を通る旅人に食料を提供したり、援助をしたりしていました。1997年、寿宝寺では、大造営を行い、206年ぶりの改築を行いました。

    宝物と芸術品

    収蔵庫に祀られている本尊「千手観音立像」の他にも、寿宝寺には他の仏像が本堂に安置されています。それは「聖徳太子立像」です。聖徳太子(574-622)は日本の歴史上の摂政、政治家で、仏教の興隆に務めたとされています。聖徳太子という名称は、死後に称賛され贈られました。この像は、鎌倉時代の像と思われ、聖徳太子16歳の時に父の病気平癒を祈願したのを描いた像とされています。十二世紀に造られた、五大明王のうちの2つの像も安置されています。「金剛夜叉明王立像」と「降三世明王」です。この明王は、人間界と仏界の間に立つ守護神で、激しい形相と振り上げられた手足で造られています。

    寿宝寺:千手観音立像

    寿宝寺の本尊は、平安時代(794-1185)後期に造られた一本造りの珍しい仏像です。日本で実際に千本の手を持つ「千手観音像」の三体のうちの一体になります。中央の3つの対の手に加え、左右20の手が体の脇に彫られ、それぞれが月、太陽、矢、弓、鏡、雲、骨などを持ち、その前にまた他の手が「扇状」に配されています。塗りは経年とともに薄くなっていますが、全ての掌に眼が描かれ、今も残っているものもあります。これらの「千本」手と「千」眼が観音の慈悲と知覚をもって、広く望みを叶えてくれることを表しています。観音は多くの眼で苦しみを見つけ、多くの手でそれを和らげてくれます。寿宝寺の観音像は、像高180cmあり、端正典雅な像です。目、眉、髭、口に塗られた染料のために、光の加減によって、柔らかくまた厳格に、女性的でありまた男性的にと変化する表情を見せてくれます。

    寿宝寺写真
  • 拝観時間 9:00-17:00
    拝観料 300円
    TEL 0774-65-3422
    住所 〒610-0313 京田辺市三山木塔ノ島20

    アクセス

    JR学研都市線(片町線)・近鉄京都線三山木駅より下車徒歩5分。

    寿宝寺写真