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海住山寺

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  • 海住山寺は、三上山の中腹に位置し、瓶原(今の木津川市の川沿い)や恭仁京跡(旧都)、木津川(南山城の中心となる川)を見下ろすことができます。740年、当時の天皇の勅命により、瓶原の地に都が遷都されました。寺院の伝説によると、海住山寺は都の鬼門の方角に、都の工事と東大寺大仏建立の平安を祈るため建てられたと言われています。鬼門とは場所の中心から北東を指し、鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角としている。海住山寺は、眼下に見下ろす風景と同じくらい五重塔で知られており、この塔は国宝に指定されています。

    歴史

    740年、聖武天皇は瓶原の地に都を移しました。恭仁京と呼ばれるこの都は、744年まで首都とされていました。都を移す際、その平安を祈るためにいくつかの寺院が建てられました。海住山寺は、その中の一つとして、三上山の中腹に建てられました。 6世紀に中国から導入された伝統的な日本の天文学である陰陽道では、北東の方位は鬼門と呼ばれ万事に忌むべき方角とされています。
    735年、海住山寺は都を守るためにこの鬼門の方角に建てられたと言われています。1137年に、灰燼の厄に遭い寺観のことごとくを失いましたが、70年後の1208年に中興の解脱上人貞慶によって再建されました。最も繁栄しているのは58以上の寺院構造で構成されていました。海住山寺は、南海にあるといわれる観音の浄土の名から、海(南海)住(観音が住む)山寺(浄土の山にある寺)を意味しています。

    宝物と芸術品

    海住山寺には、多くの宝物と芸術品が保管されています。海住山寺の建造物のうち、五重塔は国宝であり、文殊堂は重要文化財に指定されています。2つの建造物は鎌倉時代(1185-1333)に建立されたものです。鎌倉時代(1185-1333)に制作された四天王立像は、五重塔の中に祀られていましたが、現在は奈良国立博物館に寄託されています。本堂と奥の院には、それぞれ1体ずつ仏教の中で慈悲の神である観音様が祀られています。 これらの2つは 十一面観音であり、平安時代(794-1185年)の作品と考えられ、重要文化財に指定されています。

    海住山寺:五重塔

    海住山寺の五重塔は日本の国宝に指定されています。鎌倉時代の五重塔の貴重な遺構であり、総高17.7あります。この塔はお釈迦様(シッダールタ)の遺骨である仏舎利を安置するために建てられました。 シッダールタが亡くなった時、彼の遺体は彼の弟子によって火葬されました。遺骨の骨片は「仏舎利」と呼ばれ、中興の解脱上人貞慶(1155-1213)が上皇から拝領した仏舎利二粒を海住山寺に安置しました。それらを祀るために、この五重塔は建てられました。

    五重塔が最初に建てられた時、5つの層だけで一番下の層(裳階)はありませんでしたが、十数年後に裳階が取り付けられました。しかし、その後の修繕の際に、裳階は取り外されました。その後、1962年に復元された時、裳階は再度取り付けられました。海住山寺五重塔には初重に裳階が付設されており、裳階は「重」の一つには数えられないものです。江戸時代から造られた裳階が付いている五重塔は、現在2つしか残っていません。海住山寺の塔はその2つの中の一つです。海住山寺の四天王はこの五重塔の中にありましたが、現在は奈良国立博物館へ寄託されています。

    海住山寺:2体の十一面観音立像

    海住山寺の本堂の御本尊は、観音様の仏像が祀られています。観音様は、慈悲の神様として知られています。重要文化財にも指定されている、この「十一面観音立像」は平安時代(794〜1185年)の作品です。

    また、奥の院にも重要文化財に指定されている「十一面観音立像」が祀られており、こちらも平安時代(794〜1185年)の作品です。像高は45.5センチメートルで、一木造りで制作されています。特徴ある丸みのある造形は、作られた時代よりも前の時代の彫刻様式を連想させます。正面から見ると、腰を左に捻り、右膝を少し曲げています。

    側面から見ると、上半身を反らしていて、右手は肘から先を前に出しています。これらの動きで、観音像は腰を中心に、右手と右足を前に出す動作を見ることができます。これらを見てくると、本像の造形的な目標は、一木の中でいかに動きを表現するかということが目標であったと思われます。普段は、奈良国立博物館に寄託されています。

    海住山寺写真
  • 拝観時間 9:00-17:00 (受付は16:30まで)
    拝観料 本堂(本尊重文十一面観音菩薩) 500円(入山料を含む)、中高生300円
    ※ハイキング・写真撮影・散策等の方は入山料お一人100円
    (文化財特別公開期間中の入山料は300円)
    ※特別展期間中は別料金。
    TEL 0774-76-2256
    住所 〒619-1106 木津川市加茂町例幣海住山20
    施設公式HP http://www.kaijyusenji.jp/

    アクセス

    JR関西線加茂駅より奈良交通バス「和束小杉行き」約5分、「岡崎(加茂)」下車徒歩約30分。/JR関西線加茂駅よりタクシー約10分。

    海住山寺写真